■自信のない人ほど相手は心をひらく(2)

もう一つ申し上げたいことは、
「すごくじょうずに人とつき合えて、自信をもって人づき合いできる人間に
なりたい」

などという希望をもってこの本を読んでいる人は、その考えだけは捨ててください。
人づき合いは決して自信をもってするものではありません。

たいてい人は、自信のある生き方こそがすばらしい生き方だと思っています。
みんな自信をもって生きていきたいと思っています。


でも私はそれとまったく逆のことが言いたいのです。

「自信がない生き方こそ正しい生き方だ」

と言いたいのです。

「私は生きるとき、人とつき合うとき、自分でどうすればいいのか
さっぱり自信がない」
というほうが、健康的で、ふつうで、正しいのです。


自信満々の人が失敗するのです。

人とつき合う場合には、いつも自信がないほうがいいのです。

「うまくつき合えるかなあ」

「理解してもらえないのではないかなあ」

「誤解されるのではないかなあ」

などという、不安で自信のない状態で人とつき合ってください。
私はこのことは皆さんにお願いしたいのです。

一般的にはこの逆のことが信じられていますね。

たいがい、「自分に自信をもって生きる生き方」について話をしています。


「どうすれば自信満々の人間になれるか」というのです。

そんな生き方は、うまく人づき合いをする方法としては、
非合理的な方法なのです。

だいたい少し考えてみれば、自信満々というのはどこか
おかしな状態だということがお分かりになるでしょう。

人間が、この世の中で、どうしてそんな自信がもてるのですか。

人間というのは、自分のことさえも分からないのです。


自分の心のはたらきをきちんと知っている人がいますか。
自分はいつ怒るのか、いつ感情的になるのか、
いつ落ち込むか、いつ明るい気持ちになるか、

そういうことを知っている人がいますか。
いませんね。

そして自己をコントロールできる人がいますか。


画像



「私はこの場合は感情的になりません、この場合は泣きません、
この場合は落ち込みません、こういう場合は怒りません」

などと、自分の心をしっかりとコントロールできる人がいるでしょうか。
いません。



「わが心さえ私の支配下にはありません」


というのはお釈迦様の言葉です。
わが心、自分の心も自分でコントロールできない。
心は勝手に行動しているのです。

それをお釈迦様は分かりやすく、

「自分には自分もありません」といいう言い方で言われています。


人は何かいいことがあったらすぐに嬉しくなる。
ニコニコする。

何か悪いことに出合ったら、すぐに怒る。
悲しくなる。

失敗したら、すぐに落ち込んでしまう。


人に自分の間違いを指摘されたら、すぐに傷つく。

恥ずかしくなる。

つまり私たちは、自分の心さえ管理できないのです。



自分の心さえ、勝手に動いてしまっているのです。


ですから、「わたしはうまく人とつき合える」などと思うとすれば、
とんでもない間違いなのです。

それは不可能なことで、あり得ないことなのです。


自信がないほうが安全で、間違いが少ないのです。


<P104~P108>


「人の愛されるひと 人に敬遠されるひと」A・スマナサーラ長老著書より

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