■知らないと取り返しがつかない人間対応のルール学(3)

お釈迦様が偈文(お釈迦様の教えの言葉)のなかで
次のように言われています。

すべての生命は罰せられること、裁かれることを恐れて震える

すべての生命はわが命がかわいい、自分がいちばん好きである

自分にたとえてみて、他を傷つけるようなことをしてはならない



これは人間関係のつき合いを考える上で、一つの基本的なルールとも
言えますので、この最初の行から説明を加えてみましょう。


まず、「罰せられること、裁かれること」の意味ですが、法によって裁かれるという
意味だけではありません。

心が傷つけられることはすべて罪になるのです。

たとえば、叱られること、批判されみること、説教されること、無視されること
などはすべて罪なのです。

世の中にはありとあらゆる罪がありますね。


まずそれぞれの国に基づく罪があります。
それから学校にも規則やいろいろな決まりがあって、罪があります。
会社には会社なりの決まりや罪があります。

友人同士のあいだでも、決まりや罪があります。


人間というのは、他人を裁く決まりごとのようなものをすぐに作ってしまうのです。

ちょっと仲間同士でグループをつくったら、すぐに「あれはダメ、
これはダメ」というルールをつくる。

若者などはそのルールを破ったと言って暴力をふるったりします。
集団によってはリンチをしてひどい目に遭わせたりすることまであるのです。


このように、この社会のなかで私たちはいつでもどこでも
罰せられる環境のなかにいます。


子供たちは両親のもとで幸せに暮らしているかというと、そういうことはありません。

親にいろいろな批判をされたり、お説教をされたり、家庭のなかでも
さまざまな罪があるのです。

夫婦間は平等な関係だから罪などないのではないかと言うと、それがまたあるのです。

つまり私たちは常に罰せられる、裁かれる環境に生きているのです。


それは気持ちのいいものでしょうか。
まったくそういうことはありませんね。

人間はこの罰せられることがイヤなのです。

「批判されるのが好きで好きで仕方ない」という人がいますか。

「バカにされることは本当に気持ちがいい」という人はいますか。

「自分のすることをけなされたりダメだと言われたりするのがとてもうれしい」
という人はいるでしょうか。

一人もいないのです。

お釈迦様は、

「すべての生命が、人間だけでなくて一切の生命が、罰せられるのはきらいだよ、
恐がって震えているんだよ」と話されているのです。



画像


それこそ真理なのです。

自分の心に聞いてみてください。
聞いてみたら、自分が罰せられることをどんなにイヤがっているかということが分かりますね。

だれから批判されるのであろうが、自分の母親から叱られるので
あろうが、非難されることが好きでありません。
そのように罪を受けるのは、裁かれるのは、とてもイヤなものなのです。



次に私が言いたいことは何か、お分かりになりますか。



「そういう罰せられることが大嫌いな私たちの態度はどういうものでしょう」

とお聞きしたいのです。
ちょっと考えてみてください。
私たちは、他人を罰すること、裁くことは大変気持ちよく、元気に偉そうにやっているのでは
ないですか。



人に罰を与えるとき、批判するときの元気な顔。
明るい顔。神様みたいに偉そうな態度。

あれはいったい何でしょうか。

私たちはみんなそういう性格なのです。そういう態度で生きていながら


「人間関係がうまくいかない」

と悩んでいるのです。
そんなことでうまくいくわけがないでしょう。

「人間関係がうまくいかなくて大変困っている」

「会社でいろいろ問題があってもう会社をやめたい」

「主人とうまくいかなくて、子どもがいなければ離婚したいほどだ」

というように、人々は「人間関係がうまくいかない」と泣き叫んでいる。

そう言って泣き叫ぶよりも、まず自分の態度が
どうであったかを聞いてみてください。


我々は、堂々と、すごく大きな態度で人を裁くのです。

他人を批判するのです。

いろいろな形で他人に罰を与えるのです。
心が傷つけられることは、罰金を10万円取られることよりも、
もっとずっとつらいのです。


ちょっといじめられたり無視されることでも、
ほんとうにひどく心に響くのです。

お嬢さんが夕食を自分と旦那さんと子どもの分だけ作って、
皆でさっさと食べてしまった。
お姑さんが夕食を食べようとおもったらご飯がない。

お姑さんはもっと上手にご飯くらいつくれますけど、お姑さんの心はもうすごく暗く
なってしまうのです。
こういうことは、暴力をふるわれることよりもきつい批判で、罪なのです。

ものすごく心に響くのです。

ちょっと考えてみれば、ご飯がないということなど
どうということはないのです。
自分でつくって食べてもいいし、外で食べても、買って来て食べても、
夕食はそれですみますけど、いくらお腹がふくれても
心の傷は全然癒されません。


人に無視されること、バカにされること、そういうことは
ものすごく強烈な罪なのです。

私たちはそういうようなことを毎日平気でやっているのです。<p110~P114>


「人に愛されるひと 敬遠されるひと」A・スマナサーラ長老長老





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