◆すべては偏見

ゴキブリは、とても清潔好きで、
いつでも身体をきれいに整えています。


清潔、不潔とう概念は、どこから生まれたのでしょうか。

それは、人間が勝手に決めたことです。


自分を心地よくするものは清潔と解釈し、
害になるものは不潔と判断したにすぎないのです。

たとえば、豚肉や鶏肉の料理は清潔でしょうか。

どんなにしゃれたレストランで食べていても、それらは
本質的に死骸(しがい)です。

ところが、そのとき、
テーブルの隅にゴキブリの死骸でもあってごらんなさい。
大変な騒ぎになるでしょう。

この場合、肉もゴキブリも死骸という点では同じなのに、
人間の身勝手で見方が大きく違うのです。

ゴキブリを観察すると、とても清潔好きだとわかります。

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たっぷり時間をかけ、二本の触角を順番に、前足できれいに
しています。

触角に少しでも埃(ほこり)がたまると、まわりから情報が
得られなくなるため、自身をひたすら身ぎれいに保つのです。


結局のところ、清潔・不潔とは、真理ではなく観念的なもので、
人間の自己愛にすぎません。
世界全体から見れば普遍性のないことです。


「こころを清らかにすることば」
アルボムッレ・スマナサーラ長老著書